不動産の売却を考えているものの「そもそも不動産を売却すべきなのだろうか?」「売却するとしたら現在は不動産を売却するのに適したタイミングなのか?」と悩んでいる方は少なくありません。不動産の売却のタイミングについて「物件」「オーナー」「不動産マーケット」の3つの視点から解説します。今回は、第3部「不動産マーケット」に着目した売却のタイミングについてみていきましょう。
最新マーケット情報から不動産の売却に適したタイミングかをみていきます。
出典:(公社)東日本不動産流通機構「首都圏圏域登録状況 p.29 一棟売り物件の動向」より引用
URL:https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/02/202201.pdf
「(公社)全国宅地建物取引業協会連合会不動産総合研究所発表」の「不動産市場動向データ集(2022年1月)」によると一棟売り物件の動向(首都圏)は、2021年12月の一棟売り物件の登録件数が、4ヶ月連続で前年を下回り、△4.3%と発表されています。また、在庫件数は27ヶ月連続で前年を下回り、△14.0%というデータも発表されていて、登録件数、在庫件数ともに減少傾向にあることが分かります。
出典:「Property Market Trends in Japan 不動産市況(投資・J-REIT市場)13.取引資産額(全不動産)・取引利回り」より引用
続いて、上記の図を見るとオフィスや商業施設の利回りは共に前年同期比で低下となったことが確認できます。利回りの低下は、不動産価格の上昇を意味しています。
出典:国土交通省「不動産価格指数 令和4年3月・第1四半期分 p.3 不動産価格指数(商業用不動産)」より引用
URL:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/content/001488481.pdf
また、国土交通省の「不動産価格指数(商業用不動産)」によると2010年の平均を100とした場合の不動産価格指数は、2022年第1四半期には全国平均の店舗で141.9、オフィスで151.9、マンション・アパート(一棟)で151.5と成約価格が高い状態が続いています。
やはりこちらからも、物件価格が高くなっていることが分かります。
物件価格が上昇しているということは、買い手がそれでも不動産を買いたいという購入ニーズが高いことが分かります。また不動産登録件数や在庫件数の低下により、供給が追い付いていない状況も、不動産価格の上昇に影響しているといえます。
出典:日本銀行 金融システムレポート(2022年4月号)全文p.19「不動産業向け貸出の動向」より引用
URL:https://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/data/fsr220421a.pdf
購入ニーズの増加は融資状況にも影響があります。融資の状況について日本銀行が公表している金融システムレポート(2022年4月号)のデータを確認すると、2022年4月の不動産業向け貸出は増加を続け過去最高水準です。したがって、買い手側のニーズを支えている融資状況も活況といえます。
不動産価格が高まっている現在は、不動産を高値で売却できる可能性があるため、不動産会社に売却の相談をすべきタイミングといえます。
第1部から第3部まで、「物件」「オーナー」「不動産マーケット」の3つ視点から不動産の売却タイミングをみてきました。
不動産は個別性が強く、不動産マーケットは刻々と変化しています。そのような不動産の売却のタイミングを見極めるためには、多くの事例や蓄積されたノウハウや専門性が不可欠となります。またご所有不動産の査定やマーケット調査を行いご所有不動産の最適化を目指したソリューションを提供してくれる不動産会社を選定する必要があります。
保有している不動産の売却タイミングについてご相談したい方はぜひ三井不動産リアルティへお問い合わせください。
まずは、お気軽にご相談ください。